2025/03/04 16:18

ブロックプリントとは、手彫りの木版に染料を繰り返し重ねて模様を描く技法で、インドの西、ラージャスターン州の都市「ジャイプール」地方に古くから伝わる伝統工芸です。
インドの職人さん達が一つずつ「てしごと」で仕上げるインドの更紗は、まさに布のデザインの発祥地でもあり、ここインドから世界へと広がっていきました。
植物や動物をモチーフとするデザインと植物などの天然染料(化学染料を配合しているものもある)を使用しているのも特徴です。
バグルー村とサンガネール村の二つが主にブロックプリント産業が盛んな地域ですが、それぞれデザインや染め方に特徴があります。
古くから世界中の人々を魅了し続けている「ブロックプリント」ですが、鮮やかな色合いとデザインに、はじめて生地や商品を見た瞬間からすっかりと虜になってしまいました。
今も尚、機械プリントではなく昔同様の技法でブロックプリントの生地が作られているのです。

別名「ピンクシティ」とも呼ばれているジャイプール郊外には、多くのプロックプリントの工房があり、職人さん達が一から手作業で幾つもの工程を重ねて作成しております。

この様な長い作業台で少しずつ木彫りのスタンプを重ねて色付けし、生地を洗っては次の色を重ねてと、一つの生地が出来上がるまでとてつも無い作業が続きます。

ブロックプリントの「ブロック」=「木彫り」という意味だそうです。
木彫りのスタンプを手で押して行く=「ハンドブロックプリント」と呼ばれております。
このようなスタンプも全て手作業で、彫刻刀やドリルを使って一から手で彫っていくのです。

細密に計算された木彫りスタンプを隙間無く一回ずつハンドプリントしていきます。
染料は全て天然素材から作られていて、色を重ねる毎に生地を洗い、また次の模様と色付けをしてと繰り返されます。

綺麗な藍色はインディゴです。
もう何十年もこの作業をやって来たのでしょうか、職人のお爺さんの手は青く染まっていました。
一枚の長い生地が出来上がるまでに一体どれだけの手間暇がかけられているのでしょうか。
ブロックプリントの魅力はそこにもあります。



生地が出来上がると、次はブロックプリントの商品の制作です。
レトロなミシンですが、一つの商品を作成するまでの手際の良さはまさに神業!
あっという間に洋服や小物が出来上がりました。
「Amber」では、インドの職人さん達が一つずつ思いを込めて作成したブロックプリントの商品をお届けしております。